改めて「運」について

 

成功者と話すと必ずいうのが「自分は運が良かった」と。そういう私も成功者ではないけれど、40年間の経営を振り返れば「運が良かった」というしかない!

なぜその言葉が出てくるのか?それは経営を長くやっていると必ずピンチが来る、そして「もうだめかもしれない」という場面さえある。
そういう時に自分の力ではない、何かしらの力が働いて、ピンチを切り抜けた経験がほとんどの経営者にはあると想像する。
世の中で言う「奇跡」かもしれない。

私は経営の最後の分かれ道はこの「運」の差だと思っています。ですから、運をよくすることが何より大切なことだと思います。
では、運をよくするにはどうしたらいいのか?このことを長い間考えてきました。そしてある程度の結論を出すことができたのです。

きっかけは私がホームレスの時です。ある夜テントの中で、あと少しで眠りにつく、その時です。なぜだか自分が呼吸していることに気づきます。そして心臓も、他の臓器も活動していることに気づきます。
それは私が命令しているわけでもなく、ただ活動しているのです。こんなことは今まで考えたこともなかったことです。

その時思ったのは「私は生かされている」ということです。生まれてからずっと生かされているのです。
そう気づいた瞬間に、私は生きているだけで幸せなことに気づきました。
そして、50歳になって初めて両親に感謝したのです。それはこの人生をくれたことに、そして生んで育ててくれたことにです。

そしてその後、どうしてこんな働きがあるのかを調べました。理屈的には副交感神経がどうのこうのということですが、私にはとても納得がいく答えではありませんでした。そしてさらにそれから数年経って、やっと納得がいく答えが見つかりました。

まず、あなたは生かされているということを知るべきです。
それはあなたから10代だけさかのぼると2046人のご先祖様がいます。20代前まで遡ると200万人となります。
その先祖の内、誰かが子孫を残さずに死んだら、あなたは生まれていないのです。どの時代にも争いがあり、また疫病などもあったわけです。そういう中をご先祖様たちが生き抜いてこられて、あなたが誕生したわけです。これは決して偶然ではありません。

あなたの中にはご先祖様たちの血やDNAがあり、あなたは生かされているのです。あなたが眠りについても、ご先祖様たちの血が血龍(血流)となり臓器を動かし、あなたを生かしているのです。

神様の数え方を「柱」と言いますが、ご先祖様たちの中には、神仏となりあなたの心の中で「柱」となっています。そしていつでもあなたを応援し、助け、そして導いてくれている、あなたの人生の伴走者なのです。

運をよくするには、このことに気づき、感謝をすることからです。そして伴走してくれているご先祖様が喜ぶことをすることです。それは「人や自然が喜ぶこと」をすることです。あなたの行為で人が喜んだ時、あなたも嬉しく楽しいはずですが、同時に伴走者も喜んでいるのです。

逆に伴走者が嫌うのは、自己嫌悪、心配する心、不安な気持ちなどや、また人を悲しませることや嫌がることをすることです。このような気持ちや行動をすると、伴走者も自分から離れていくようです。まさに運が落ちるようです。

ですから常に明るく元気に、そして爽やかに生きること。またプラス思考で物事を考える。
どんなことが起きても、すべて自分の成長になる「必要必然」なことと捉えることが大切です。
日ごろから不平不満・愚痴・悪口・泣き言は言わないようにし、何事も「やれない」「できない」「分からない」などと思わず、諦めないで前進することです。

改めて思うことは、人生には「運」が最も重要だということ。

by ご隠居サロン「富士の風」から

 

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