
釈迦の教えで「中庸中道」というのがある。
この世はすべてバランスが大切だという教えです。
例えば親切も過ぎれば「おせっかい」と言われ、慎重な行動で判断が遅ければ「後の祭り」となってしまいます。また長所も過ぎれば短所となってしまいます。
経営ではこのバランスこそが命です。
例えば何か事業をやりたいという強い気持ちだけで進むと、うまくいきません。
よくある話が、「このアイデアは絶対に売れる」「この味なら絶対に売れる」などです。
経営においてアイデアなどは成功要因の1/10にしかすぎません。起業することは誰にでもできます。しかし継続することは難しいのです。特に10年以上継続して初めてその事業が成功したと言えるでしょう。
起業するにはいろいろと考え、調査や検討しなければなりません。
例えばその事業がやれるだけの資本があるか?収益性はあるか?人材はいるか?費用対効果はあるか?時流に合っているか?人が喜ぶ事業なのか?それに伴う仕組みができるか?など、いろいろなことを吟味しバランスよく進めなければ失敗します。
何かが勝ちすぎるとうまくいかないものです。
経営では、このバランスが「中庸中道」ということです。
by ご隠居サロン「富士の風」から